
イベントにキッチンカーを呼びたい。でも予算が取れない。無料で来てもらうことはできるのか——施設・企業・学校・自治会の担当者から、よくいただく質問です。
先に結論です。
- 呼べます。 出店料は出店者が場所側に払うお金なので、募集中の案件はどれも主催者の持ち出しが0円から始まります
- そのうち43件が「歩合のみ」。売上の一定割合を受け取る形で、受け取る額も売上次第になります(2026年9月6日時点、募集中110件)
- 金額を決めて受け取るのが固定のみの52件です
- ただし条件があります。人が集まる見込みを説明できること。ここが説明できないと、歩合でも応募は集まりにくくなります
出店料は「主催者が払うお金」ではない
まず、お金の向きを整理します。ここを取り違えると、話が全部ずれます。
キッチンカーの募集でいう出店料は、出店者が場所側に払うお金です。主催者が出店者に払う出演料ではありません。2026年9月6日時点で募集中の110件は、すべてこの出店料の形で条件が設定されています。
形は3つ、それに「応相談」を加えた4通りに分かれます。
| 出店料の形 | 件数 | お金の流れ |
|---|---|---|
| 固定のみ | 52件 | 出店者 → 主催者に決まった額 |
| 歩合のみ | 43件 | 出店者 → 主催者に売上の一定割合 |
| 固定と歩合の併用 | 9件 | 上の2つを足した形 |
| 応相談 | 6件 | 話し合いで決める |
金額まで掲載しているのは104件です(2026年9月6日時点)。
固定のみ(52件)——金額を決めて受け取る
1日いくら、と決める形です。出店者は売れても売れなくても同じ額を払います。
ここに出ている金額は、出店者の側が負担する総額です。 仲介が入るときは手数料が差し引かれるため、募集要項の数字をそのまま受取額として見積もると、実際とは大きく離れます。
金額の水準は、常設で固定額を出している48件の中央値が平日・週末とも5,000円でした(2026年9月6日時点)。曜日で分けるかどうかも含めた決め方はキッチンカーの呼び方にまとめています。
歩合のみ(43件)——現金を1円も出さない
「無料で呼びたい」に直接あてはまるのがこれです。
出店者は売上の一定割合を払います。売れなければ払う額も小さくなり、主催者は最初から最後まで1円も出しません。契約時に用意する現金が発生しないので、予算のない催しでも募集を出せます。
歩合の率も、出店者が支払う側の条件です。 固定と同じく、仲介を通す場合、主催者が受け取るのはここから手数料を引いた額になります。
固定と歩合の併用(9件)
1日の固定額に、売上の歩合を足す形です。9件のうち8件が商業施設に集まっています。来客が日によって大きく振れる場所で、下限を確保しつつ売れた分を分ける設計です。詳しくは商業施設でキッチンカーの催事を組むにはにまとめました。
残る6件は「応相談」——条件を決めきらずに募集を出す形です。初めて呼ぶ場合、これも選べます。
【実データ】歩合の率は10%が最も多い
2026年9月6日時点で募集中の110件のうち、歩合が含まれるのは52件(歩合のみ43件+併用9件)。率の内訳はこうなっています。
| 歩合の率 | 件数 |
|---|---|
| 10% | 35件 |
| 15% | 13件 |
| 20% | 4件 |
10%が35件で最も多く、20%は4件しかありません。
はじめて募集を出すなら、10%からが無難です。率を上げれば場所側の取り分は増えますが、出店者から見れば手取りが減ります。来てもらえなければ受け取りは0円なので、高い率を設定して応募が来ないほうが損です。
もうひとつ決めておきたいのが税の扱いです。率を売上の税込額にかけるのか、税抜額にかけるのか。2026年9月6日時点で募集中の110件のうち、出店料の文中で税に触れているのは71件でした。書かれていないと、精算のときに食い違います。
金額の決め方そのものはキッチンカーの出店料の相場に詳しく書いています。
学校は31件のうち30件が歩合
「予算を持たない主催者」の代表例が学校です。2026年9月6日時点で募集中の学校の案件は31件、そのうち30件が歩合のみでした。残る1件がどの形なのかは集計していません。
なぜ学校で歩合が成り立つのか。以下はデータではなく、条件の設計としての説明です。
学校には飲食の出店に使える費目がありません。 学食の運営費や行事の予算はあっても、「キッチンカーを呼ぶ費用」という項目は普通ありません。固定額を約束するには裏づけになる予算が要りますが、歩合なら払うのは出店者の側です。
出店者の側から見ると、学校は売上が読みやすい場所ではありません。 在籍する人数は決まっていても、長期休みや試験期間で客足は大きく振れます。振れる場所で固定額を先に約束するのは重い条件で、歩合はその振れを両者で分け合う形です。
30件は、予算がない事情と、売上が振れる事情が同じ答えに行き着いた結果と読めます。同じ組み方は自治会や社内イベントでも使えます。
なお、31件は募集の数であって、学校の数とは限りません。同じ学校が複数の枠で募集を出していることがあります。
場所の種類による偏りは、その業態の必然とは限りません。同じ系列の店舗がまとめて同じ条件を出していることによる部分があります。内訳はスーパーの駐車場にキッチンカーを誘致するにはに。
0円で呼べない場合もある
ここは正直に書きます。歩合にしておけば必ず来てくれる、ということはありません。 以下はデータではなく、条件の設計としての説明です。
歩合は「売れたら払う」形なので、主催者は損をしません。ですが出店者は違います。 車を動かし、食材を仕入れ、人を出して、売れなければ丸ごと赤字です。次の3つが説明できない募集は、歩合でも応募が集まりにくくなります。
人通りが読めない
いちばん大きいのがここです。何人来るのか分からない募集は、出店者に判断のしようがありません。 条件の良し悪し以前に、比べる材料がない状態です。読める形にするのは難しくありません。すでに手元にある数字を、そのまま出せば足ります。
- 施設なら1日の来客数、オフィスならその建物の勤務人数
- 学校なら在籍数と、昼休みの時間
- イベントなら前回の来場者数。初開催なら「初開催」と書く
数え方を添えた数字がひとつあれば、出店者は自分の客単価から売上を見積もれます。当てにいく必要はありません。
2026年9月6日時点で募集中の110件は常設97件・単発イベント13件。単発は前回の実績がないことも多いので、そのぶん来場の根拠をていねいに書いてください。呼び方の全体像はキッチンカーの呼び方に。
電源が無い
キッチンカーは調理に電気を使います。発電機を積んだ車もありますが、燃料代と騒音があり、住宅が近い場所では使えません。
使える電源があるなら、容量まで書いてください。 無い場合も、そう書いてあれば発電機を積んだ車が手を挙げられます。書かれていないときだけ、判断のしようがなくなります。
搬入ができない
車が入れなければ、どれだけ人が集まる場所でも出店できません。前面道路の幅、ゲートの高さ制限、区画に横付けできるか。キッチンカーの車体は、普通車の感覚では収まりません。
会場を決める前に、実際に車が入って停められるかを確認してください。 依頼が止まりやすい条件はキッチンカーの出店依頼はどう出す?にもまとめました。
この3つが説明できないときは、出店料の条件をゆるめる(歩合の率を下げる、応相談にする)か、会場の条件そのものを見直すかになります。それでも人が集まりにくい催しでは、主催者側が負担する形もあります。 来場者に無料で配る場合の商品買取、来場が読めない場合の売上保証がこれにあたります(キッチンカーを呼ぶ費用)。
0円で呼ぶために募集に書くこと
主催者が現金を出さない代わりに、情報を出す必要があります。募集要項に入れておきたいのは次の項目です。
- 想定の来場者数と、その数え方
- 場所の性質——毎週入ってほしいのか、その日だけなのか
- 時間帯と、電源・搬入経路・区画の大きさ
- 出店料の形と率、そして税込か税抜か
- 競合——同じ敷地に食堂や飲食テナントがあるか
館内で同じものが買えると、出店者の売上は落ちます。店内や館内に無いジャンルを選んでください。
選べる相手の数は足りています。登録は3,521店舗。対応エリアやジャンルの内訳はキッチンカーの出店依頼はどう出す?に、実際の車は登録キッチンカーを見るで見られます。
よくある質問
キッチンカーは本当に無料で呼べますか?
呼べます。 出店料は出店者が場所側に払うお金なので、主催者が用意する現金はありません。2026年9月6日時点で募集中の110件のうち、43件が「歩合のみ」で、売上の一定割合を受け取る形です。固定のみの52件は、金額を決めて受け取る形になります。
主催者が出店者に出演料を払う必要はありますか?
募集の形としては不要です。 募集の条件は「1日あたりの固定額」と「売上歩合」で設定し、どちらも出店者が場所側に払うものです。ただし、来場者に無料で配る場合の商品買取や、来場が読めない催しでの売上保証など、主催者側の負担が出る形もあります(キッチンカーを呼ぶ費用)。イベントで呼ぶ場合の進め方はイベントにキッチンカーを呼ぶにはにまとめています。
歩合は何%にすればよいですか?
10%からをおすすめします。 2026年9月6日時点で歩合が含まれる52件のうち、10%が35件でいちばん多く、15%が13件、20%が4件でした。率を上げても、応募が来なければ受け取りは0円です。税込・税抜のどちらにかけるかも明記してください(募集中110件のうち、税に触れているのは71件です)。
予算のない学校や自治会でも呼べますか?
呼べます。 2026年9月6日時点で募集中の学校31件のうち、30件が歩合でした。歩合なら主催者側に予算が要りません。参加する人数と時間帯が説明できるなら、自治会や社内イベントでも同じ形で組めます。
金額を決めずに、相談しながら進めることはできますか?
できます。 2026年9月6日時点で募集中の110件のうち、6件は「応相談」として金額を出していません。ただし応相談は、出店者が採算を見積もれないぶん応募の判断が遅くなります。持ち出しを避けたいだけであれば、歩合の率だけ決めて出すほうが早く決まります。歩合なら、いくらで出しても主催者の負担は発生しません。
まとめ
- 出店料は出店者が場所側に払うお金。主催者が払う出演料ではない
- 募集中110件のうち歩合のみが43件、固定のみ52件、併用9件、応相談6件(2026年9月6日時点)
- 歩合の率は10%が35件で最多。15%13件、20%4件。税込か税抜かも書く(税に触れているのは71件)
- 学校31件のうち30件が歩合。 予算が要らず、売上の振れも分け合える
- 人通り・電源・搬入が説明できない募集は、歩合でも応募が集まりにくい
出店コネクトナビは、キッチンカーを呼びたい場所と、出店したいキッチンカーをつなぐサービスです。掲載は無料で、歩合のみの条件でも募集を出せます。
費用の考え方はキッチンカーを呼ぶ費用、呼び方の全体像はキッチンカーの手配・派遣にまとめています。ほかの募集がどんな条件を出しているかは出店場所の一覧から見られます(東京都の募集はこちら)。