
館内の会議で、キッチンカーを入れてみようという話がまとまった。駐車場の一角か、イベント広場を使う。次に聞かれるのは「で、何曜日の何時から?」です。
土日だけにするのか、平日も開けるのか。昼に合わせるのか、夕方まで出てもらうのか。曜日で出店料を変えるのか。
この記事では、出店コネクトナビで募集中の商業施設・モールの案件を読みました。2026年9月13日時点で29件あり、すべてが継続して入る常設の募集です。その募集要項に、曜日と時間帯がどう書かれているかを見ていきます。
先に結論です。
- 曜日は広く開けて、推したい曜日を書き添える。 曜日が書いてある21件のうち19件が全曜日出店可で、そのうち8件は「土日推奨」と添えています
- 出店料は、曜日で分けない施設のほうが多い。 固定額の17件のうち、平日と土日祝で額を分けるのが6件、分けないのが11件です
- 時間帯は、出店者が決まってから相談して詰める。 商業施設の募集は、時刻を書かずに出す形がとられています
- 決める順番は曜日 → 出店料 → 時間帯。どれも、決めきる前から相談できます
曜日は「開ける曜日」と「推す曜日」に分けて考える
定期開催の曜日というと、「毎週土曜」のように1つに決めるものと思われがちです。ですが商業施設の募集のうち曜日が書いてあるものを見ると、出店してよい曜日は広く開けておき、来てほしい曜日を添える書き方が中心でした。
【実データ】商業施設の募集に書かれた曜日
商業施設29件のうち、曜日を書いているのは21件です。その21件を数えました。
| 書き方 | 件数(曜日が書いてある21件のうち) |
|---|---|
| 全曜日出店可 | 19件 |
| 全曜日出店可のうち、「土日推奨」「週末推奨」と添えている | 8件 |
| 曜日を絞っている | 2件 |
実際の書き方はこうです。
- 「毎週月曜日〜日曜日」
- 「月~日(全日出店可)」
- 「月,火,水,木,金,土,日(土日推奨)」
- 「全曜日出店可能(特に土日推奨)」
曜日を絞っている2件は、千葉駅前の駅ビルの「金、土、日」と、日付を1日だけ指定した募集でした。
つまり曜日を書いている施設の多くは、曜日を絞っていません。 出店してよい曜日は開けておき、人が多い土日に来てほしいという希望は「推奨」で伝える。そういう書き方です。
曜日を開けておくと、出店者が見つかりやすい
ここからはデータではなく、募集の組み方としての説明です。
キッチンカーの出店者は、1週間の予定を曜日ごとに組んでいます。平日は学校やオフィスのランチ、週末はイベントや商業施設、というように、曜日ごとにすでに通っている出店先があるのが普通です。
施設が「土曜のみ」と絞ると、応募できるのは土曜が空いている出店者だけになります。全曜日を開けておけば、「水曜と木曜なら入れる」という出店者も候補に入ります。
土日に来てほしい場合も、絞るのではなく「土日推奨」と書き添える。候補を狭めずに希望を伝えられる書き方で、21件のうち8件がこの形です。
平日の出店先を探す出店者側の事情はキッチンカーの平日の出店場所にまとめています。
利用者に覚えてもらうには、来る曜日をそろえる
開ける曜日は広くても、実際にキッチンカーが来る曜日は、決まったらそろえてください。
「毎週土曜はあのクレープの車が来る」と覚えてもらえると、その曜日に施設へ来る理由がひとつ増えます。来たり来なかったりすると、目当てに来た人が空振りします。
出店者が決まったら来る曜日を固定し、館内の掲示や施設のSNSで知らせる。曜日を変えるときは、前もって知らせる。定期開催で手をかけるべきなのは、曜日の選び方よりもこの続け方です。
複数の出店者に入ってもらうなら、曜日ごとに担当を決め、ジャンルが続けて重ならないように組むと、毎週来る人にも変化が出ます。
曜日で出店料を分けるか
曜日を開けると、次に出てくるのが「平日と土日で同じ額でよいか」です。ここに出てくる金額は、すべて出店者が施設に払う出店料です。
【実データ】分けない施設のほうが多い
商業施設29件のうち、出店料を固定額で出しているのは17件です(歩合制、固定と歩合の併用、金額を「お問い合わせください」などとしている募集は除きます)。
| 決め方 | 件数(固定額の17件のうち) | 実例 |
|---|---|---|
| 平日と土日祝で分ける | 6件 | 「平日5,000円/土日祝7,500円(いずれも税別)」「平日4,500円 土日祝6,500円」 |
| 分けない | 11件 | 「1日7,500円(税別)」「1日5,000円+税」 |
固定額の17件では、曜日によらず1本の額で出している施設のほうが多い、という結果です。
商業施設以外も含めて見ると、募集中110件のうち、平日と週末の両方に金額が書かれている案件は40件ありました。
- 平日のほうが安い … 26件
- 同額 … 14件
- 平日のほうが高い … 0件
差がある26件では、差額の中央値が1,500円です。ただしこの40件にはスーパーのチェーンが多く含まれていて、商業施設だけの数字ではありません。 この40件では、額を分けている案件はすべて週末のほうが高い設定でした。
どちらを選ぶか
- 分けない:説明が単純で、出店者も売上の見込みを立てやすい形です。曜日による来客の差がそれほど大きくない施設や、まず始めてみたい施設に向きます
- 分ける:週末に人が集中する施設で、週末の枠はしっかり受け取りつつ、平日にも入ってもらいたいときに向きます。平日を抑えておくと、出店者が平日も入れるかを判断しやすくなります
どちらの場合も、税込か税別かは書いておいてください。 募集中110件のうち72件が、出店料の税の扱いを明記しています。
額の幅や、固定と歩合の併用の組み方は商業施設でキッチンカーの催事を組むにはに、出店料の相場そのものはキッチンカーの出店料の相場にまとめています。
時間帯は、出店者と相談して決める
曜日と出店料に比べて、時間帯は募集の段階で決めきらなくて構いません。商業施設の募集は時刻を書かずに出していて、出店者が決まってから、施設の営業時間と人の流れに合わせて詰めることになります。
【実例】時刻まで書いている場所の書き方
参考に、ほかの場所の書き方を見ておきます。
- スーパー35件のうち18件は時刻を書いています。「9:30〜20:30」「10:00〜20:30」「9:30〜21:00」のように、開店から夜までの広い幅です
- 学校31件のうち時刻を書いている6件には、「12:00〜13:00」「11:00〜14:00」のように昼に絞った書き方があります
同じ「時刻を書く」でも、人がいる時間に合わせて幅が変わっています。 商業施設でも考え方は同じで、施設に人がいる時間のうち、どこに合わせるかを出店者と決めます。スーパーの条件の組み方はスーパーの駐車場にキッチンカーを誘致するにはにあります。
決めるのは3つの時刻
時間帯を相談するときは、売る時間だけでなく、その前後も一緒に決めます。
- 搬入の時刻:車両が敷地に入れる時間です。開店前に入るのか、営業中に入るのか。駐車場のゲートや警備の時間、来店客の車と動線が重ならないかを確かめます
- 営業の時刻:施設の営業時間の中で、いつからいつまで売るかです
- 撤収の時刻:片付けて出ていく時間です。閉店後にするのか、夕方の混雑の前にするのか
キッチンカーは、売り始める前に設営と仕込み、売り終えた後に片付けの時間が要ります。営業時間いっぱいに売ってほしいなら、搬入はその前、撤収はその後になります。 開店前や閉店後に車両を出し入れできるかは施設の管理体制で決まるので、最初に確認しておくと話が早く進みます。
搬入の時刻は、停める区画の配置と一緒に1枚にまとめて出店者へ送っておくと、当日の出し入れで迷いにくくなります。市民まつりのような催しでの伝え方は自治体イベントにキッチンカーを公募する方法で紹介しています。
昼に合わせるか、夕方まで出すか
ここもデータではなく、時間帯を選ぶときの考え方です。
- 昼どき:買い物のついでに昼食をとる人が集まる時間です。館内の飲食店やフードコートも混むので、競合しにくいジャンルを選びます
- 昼過ぎから夕方:休憩のおやつや、学校帰り・仕事帰りの持ち帰りが出る時間です。スイーツやドリンクが合います
- 平日と週末で変える:週末は昼から夕方まで通しで、平日は昼どきだけ、という組み方もできます
どの時間に人が多いかは、施設の方がいちばんよく知っています。駐車場が埋まる時間やレジが混む時間を伝えてもらえれば、出店者はそれに合わせてメニューと仕込みの量を決められます。
始める前に決めておくこと
曜日と時間帯が決まったら、次のことも合わせて決めておくと、続けるうちに揉めません。
- 雨の日の扱い:中止にするか、屋根のある場所に移すか。中止の連絡を誰がいつするか
- 催事やセールと重なる日:その区画を別の催しで使う日は休みにするのか
- 契約書に入れる項目:賠償の範囲、ゴミの扱い、電源の使い方。手続きは駐車場をキッチンカーに貸すにはにまとめています
- 出店者の書類:営業許可証や保険。何を確認するかはキッチンカー出店に必要な書類にあります
曜日や時間帯のほかに、出店を依頼するときに伝える項目は出店依頼の出し方にまとめています。
よくある質問
商業施設のキッチンカーは、土日だけにしたほうがよいですか?
土日に来てほしい場合でも、曜日は広く開けて「土日推奨」と書き添える書き方がよく使われています。曜日が書いてある商業施設の募集21件のうち、19件が全曜日出店可で、そのうち8件が土日推奨と添えていました(2026年9月13日時点)。曜日を絞るより、候補になる出店者が広がります。
平日と土日で出店料を変えるべきですか?
どちらの形もあります。固定額で出している商業施設17件のうち、平日と土日祝で額を分けるのが6件、分けないのが11件でした。分けない形は説明が簡単で、分ける形は週末と平日の来客の差を額に反映できます。金額はいずれも出店者が払う出店料です。
営業時間は何時から何時にすればよいですか?
施設の営業時間と、人が多い時間帯に合わせて、出店者と相談して決めます。商業施設の募集は時刻を書かずに出し、出店者が決まってから詰める形です。売る時間だけでなく、搬入と撤収の時刻も合わせて決めてください。
曜日も時間帯も、決まる前から相談できます
「土日に入れたいが、平日も開けたほうがよいか」「搬入できる時間が限られている」——曜日や時間帯が固まっていない段階で構いません。
施設の場所と区画の広さ、人が多い曜日と時間帯をお聞きすれば、どの組み方が向くか、どんな出店者が候補になるかをお伝えします。ご相談は無料です。