開業・許可2026年10月17日

キッチンカーの人気メニューは?登録の多い品目ランキングと決め方

キッチンカーの人気メニューは?登録の多い品目ランキングと決め方

開業の準備で、いちばん迷うのがメニューです。ほかの店は何を出しているのか。自分の出したいものは、いまの車と許可で出せるのか。

この記事では、出店コネクトナビに出店者ページを公開している店が、メニューに載せている品目を数えました(2026年10月17日時点)。順位は売れた数や評判ではなく、「その品目を載せている店の多さ」です。そのうえで、メニューを決める順番を、出店場所の募集の書き方と、保健所の基準からまとめます。

先に結論です。

  • 載せている店が多いのは、ポテト(133店)、丼もの(94店)、かき氷(84店)、チュロス(74店)、唐揚げ(73店)の順でした(メニューを載せている669店のうち)
  • ポテト・ソーダ類・フランクフルトは、それだけを並べる店がほとんどなく、ほかの品と一緒に載せる「もう1品」になっています。ポテトを載せた133店のうち127店は、ほかの品も載せていました
  • 価格は、店ごとの真ん中を並べると600円。丼もの900円、カレー850円、かき氷400円と、品目で幅があります
  • 出店場所の側がNGに挙げる品目は、ほとんどがお酒でした(中身のある記入29件のうち26件)。ほかの出店者との重なりは書かれていないことが多く、応募の前に聞きます
  • 出せるメニューは、営業許可で決まります。車の給水タンクの容量で扱える品目と工程が変わり、許可の申請では取扱品目も書きます。品目を足す・変える前に、許可を受けた保健所に確かめてください

この記事の「人気」は、売上の順位ではありません

数えたのは、出店コネクトナビで出店者ページを公開している1,398店のうち、メニューを1品以上載せている669店の3,803品です。

数え方は次のとおりです。

  • 品の名前に、その品目を表す語(「ポテト」「丼」など)が入っていれば数えます。1品が2つの品目に入ることがあります(「ケバブ丼」はケバブと丼ものの両方)
  • 語が入っていても、別の品は外しました。たとえば「抹茶ラテ」はコーヒーに、「カレーパン」やカレー味のポテトはカレーに、「スイートポテト」はポテトに数えていません。「ケバブサンド」「フルーツサンド」のように中身がばらばらな「サンド」は、1つの品目にしていません
  • 数えたのは品の数ではなく店の数です。1つの店がクレープを10種類載せていても1店です。品数の多い店が順位を決めないようにするためです
  • 載せているメニューが、いま出しているメニューとは限りません。夏だけのかき氷も、載せたままなら数に入ります

多くの店が載せている品目は定番であると同時に、競合が多い品目でもあります。

【実データ】登録が多いジャンルとメニュー

ジャンルは「食事」がいちばん多く、7割近くが2つ以上を選んでいる

出店者ページのジャンル(何を売るか)は5つから選べます。1,398店のうち、ジャンルを選んでいるのは801店でした(複数選べます)。

ジャンル 選んでいる店
食事 618店
スイーツ 532店
ドリンク 492店
物販 37店
サービス 5店

801店のうち542店(68%)が2つ以上を選んでいます。1つだけの店は、食事153店、スイーツ98店で、ドリンクだけの店は4店でした。飲み物は、それだけで出すより、食事やスイーツに添える形が大半です。

載せている店が多いメニュー(上位15)

メニューを載せている669店で数えた順位です。価格は、店ごとにその品目の価格の真ん中を取り、それを店の間で並べた真ん中の値です。

順位 品目 載せている店 価格の真ん中
1 ポテト(ロングポテト・フライドポテトなど) 133店 500円
2 丼もの(名前に「丼」が入る品) 94店 900円
3 かき氷(削りいちごなどを含む) 84店 400円
4 チュロス 74店 500円
5 唐揚げ 73店 600円
6 ソーダ類(クリームソーダ・ラムネ・レモンスカッシュなど) 72店 500円
7 クレープ 68店 600円
8 コーヒー・カフェラテ 57店 500円
9 カレー 51店 850円
10 フランクフルト・ソーセージ 50店 400円
11 お酒(ビール・サワーなど) 45店 600円
12 焼きそば 44店 600円
13 スムージー・ジュース・シェイク 43店 500円
14 アイス・ソフトクリーム 42店 500円
15 串焼き(牛串・焼き鳥など) 41店 600円

16位からは、おにぎり(38店)、ケバブ(36店)、タコス・タコライス(34店)、ホットドッグ(33店)、ベビーカステラ・ハンバーガー・レモネード(各32店)、たこ焼き(31店)と続きます。

ポテトとソーダ類は「もう1品」、クレープはそれだけで並べる店も多い

上位の品目でも、店の中での位置づけは違います。その品目を載せている店のうち、その品目に入らないほかの品も載せている店を数えました。

品目 載せている店 うち、ほかの品も載せている店
ソーダ類 72店 72店(すべて)
フランクフルト・ソーセージ 50店 49店
ポテト 133店 127店
コーヒー・カフェラテ 57店 54店
ケバブ 36店 27店
クレープ 68店 44店

ポテトを載せている133店では、唐揚げ(46店)、チュロス(36店)、丼もの(32店)も一緒に載せている店が目立ちます。ソーダ類の隣には、ポテトとかき氷(各25店)が並びます。反対にクレープは、68店のうち24店がクレープの品だけを並べていました。載せている品数は、店ごとの真ん中で4品です。主に売る品に、ポテトや飲み物を添える組み立てが多いと読めます。

価格は、店ごとの真ん中で600円

価格を載せている664店で、店ごとのメニュー価格の真ん中を並べると、真ん中の店で600円、413店(6割)が500円〜700円の間に入りました(0円の2品と、「350600」のように価格の幅をつなげて入れたと見られる1万円超の11品は除いています)。

品目で見ると、丼もの900円、カレー850円、ハンバーガー800円、タコス750円、ケバブ700円、唐揚げ・クレープ・焼きそば600円、ポテト・チュロス・コーヒー500円、かき氷とフランクフルト400円です。ご飯ものほど高く、片手で食べるスイーツや飲み物ほど安い並びです。

【実データ】出店場所の側は、メニューをどう書いているか

出店コネクトナビで公開中の案件は317件です(2026年10月17日時点。募集終了を含み、うち募集中129件)。募集を作る画面には「希望メニュー」「NGメニュー」「他の出店予定メニュー」の欄があり、この欄が保存されているのは317件のうち170件です。

希望メニューは「お食事・スイーツ」が多く、品目まで絞る募集は少ない

希望メニューに記入があるのは62件でした。

  • 「お問い合わせください」など:20件(うち18件は、ある系列が店舗ごとに出している募集)
  • たこ焼き・お好み焼き・タコス・ケバブなど十数品を並べた一覧:20件(すべて、別の系列が店舗ごとに出している募集)
  • そのほか:22件

そのほかの22件のうち12件は「お食事・スイーツ」のように両方を挙げた書き方で、品目までは絞っていません。スイーツやカフェを中心にした募集は3件でした。

希望メニューの欄や募集の本文に、客層や組み合わせを書く募集もあります。たとえば、女子学生が多いのでヘルシー系やスイーツ系が好まれる、という学校の募集。学生向けに販売単価の安いものを、という募集。会社のファミリーデーで、ご飯もの1台とデザート系1台、と組み合わせを決めた募集です。

NGに挙がるのは、ほとんどがお酒

NGメニューか「販売禁止・ブランド制限」の欄に、中身のある記入(「無し」「お問い合わせください」などを除く)があるのは29件で、そのうち26件がお酒(酒類・アルコール)を挙げていました。26件のうち14件は大学・学校、7件はスーパーマーケットの募集です。

お酒以外の品目をNGに挙げていたのは4件で、同じ店の2つの区画(クレープ・タピオカ)と、募集を終えた同じ名前の催し2件(ロングポテト・カレーパンなど、品目名を並べたもの)でした。催しの1件は、NGと「他の出店予定メニュー」に同じ品目を並べています。ほかの出店者と重ならないようにするためのNGと読めます。

ほかの出店者との重なりと来場の見込みは、聞かないと分からない

「他の出店予定メニュー」に記入があるのは46件ですが、そのうち39件は「お問い合わせください」「ご確認ください」でした。想定来場者数の欄も、記入43件のうち数字が入っていたのは4件です。本文に来場や在籍の人数を書いた募集もありますが、多くはありません。

メニューの重なりと、仕込みの量を決める来場の見込みは、要項からはほとんど分かりません。応募の前に聞いておきます。要項のほかの項目の読み方は出店契約の注意点にまとめました。

メニューを決める順番

1. 出す場所と時間帯を先に決める

同じ唐揚げでも、学内のランチ、夕方の駅前、休日のイベントでは、求められる量・価格・待ち時間が違います。上で見たとおり、場所の側の書き方は「お食事・スイーツ」くらいの大まかなものが多いので、どんな人が、何時に、どれくらいの時間で食べるかは自分で考えることになります。

先に主に出たい場所を決め、その場所の募集の本文を読みます。学生向け、社員向け、家族連れ向けなど、客層が書いてあればそれに合わせます。募集が多い場所の種類は出店場所の探し方にまとめています。

2. 看板の1品を決め、組み合わせを絞る

669店が載せている品数は、店ごとの真ん中で4品でした。主に売る品に、ポテトや飲み物のような「もう1品」を添える組み立てが多いのは、上の表のとおりです。

品を増やすほど、仕込みと材料のロスが増え、車内の工程も増えます。工程が増えると、次の3で見るように許可の区分にも関わります。原価の考え方はキッチンカーは儲かる?で扱いました。

3. 車の設備と営業許可で出せるかを確かめる

ここがいちばん大事な点です。キッチンカーで出せるメニューは、営業許可の中身で決まります。

国の食品衛生法施行規則(別表第二十)は、自動車で調理する飲食店営業に、営業の中身に応じた貯水設備を求めています。1日の営業に使う水を供給し、廃水もためておける容量で、簡易な営業は約40リットル、比較的大量の水を要しない営業は約80リットル、比較的大量の水を要する営業は約200リットルです。東京都の条例も同じ区分で、簡易な営業を「そのまま食べられる食品を盛る、そうざいの半製品を温める」といった調理だけの営業としています。

どの品目がどの区分に入るかは、自治体の運用で決まります。千葉県が自動車による営業の案内(2026年5月25日更新)で公開している「タンク容量別営業分類」では、次のとおりです。

給水タンク 同じ営業日に扱える品目(千葉県)
40リットル たこ焼き・焼きそば・焼き鳥・ドッグ類・かき氷など屋台で出せる食品から1品目と飲み物。または、既製品を温めて盛る、唐揚げやフライドポテトのような半製品を揚げる・焼く、といった簡易な調理の品を複数(食器は使い捨て)
80リットル 上の食品に加え、おにぎり・カレーライス・親子丼などの米飯類や、ハンバーガー・ケバブ・サンドイッチなどの調理パン類(2工程程度までの調理)を複数品目(食器は使い捨て)
200リットル 制限なし

上のランキングを千葉県の表に当てはめると、半製品を揚げるポテトや唐揚げは、40リットルでも簡易な調理の品として複数を扱える区分です。焼きそば・焼き鳥・かき氷・ドッグ類は、40リットルなら1品目と飲み物までです。丼もの・カレー・ケバブ・ハンバーガー・おにぎりは、80リットルの欄の例に入ります。クレープやチュロスのように表に名前の無い品目は、作り方を伝えて保健所に聞いてください。

京都市の案内(自動車による食品営業のリーフレット)は、工程の数で例を挙げています。約40リットルは「仕込み済みの鶏肉を焼く」焼き鳥や「冷凍食品を揚げる」揚げ物のような1工程・1品目、約80リットルはたこ焼き・カレー・「鶏肉に粉をまぶす、揚げる」唐揚げのような2工程・複数品目、約200リットルは「肉と野菜をカット、炒める、調味」の焼きそばや、洗米から握るおにぎりのような3工程以上です。

同じ品目でも、車内で何をどこまでやるかで区分が変わります。焼きそばは千葉県の表では40リットルの1品目に入りますが、京都市の例のように肉と野菜を切るところから作れば約200リットルです。唐揚げも、半製品を揚げるだけなら40リットル(千葉県)、生の鶏肉に粉をまぶして揚げるなら約80リットル(京都市)です。

申請では、出すメニューも書きます。東京都の「営業の大要」の様式には、給水タンクの容量、「簡易な営業に限る」などの扱い、取扱品目(複数品目か単一品目か)を具体的に書く欄があります。申請した内容が変わったら変更のあった日から10日以内に届け出る(取扱品目の変更も同じ)、変更の程度によっては新しく許可の申請が要る場合がある、と都は案内しています。特別区・八王子市・町田市の保健所は様式が違うので、それぞれ確かめてください。

メニューを足す・変える前に、許可を受けた保健所に、その品目と調理の手順で出せるかを確かめてください。許可の取り方そのものは営業許可の取り方に、県をまたぐと判断が変わる点は営業許可は複数県で要る?にまとめています。

4. 仕込みの場所と量を決める

東京都の「自動車関係営業許可申請の手引」は、仕込場所を、自動車で取り扱う食品の調理・包装、器具の洗浄・消毒、給水タンクへの給水、食品や容器包装の保管をする施設としています。仕込場所に別の営業許可が要る場合もあります(都の案内)。

京都市の例で40リットルの焼き鳥が「仕込み済みの鶏肉を焼く」となっているように、車の外で済ませる仕込みが増えるほど、車内の工程は減ります。どこで何を仕込むかも、メニューと一緒に保健所で確かめます。

量は、来場の見込みと時間帯で決めます。要項に来場者数の数字があることはまれなので、主催者に聞きます。出店コネクトナビの売上報告では、品目ごとの販売食数を入れます(登録したメニューが品目の欄に並びます)。出店を重ねると、場所ごとに何が何食出たかの記録が手元に残り、次の仕込みの量を決める材料になります。

5. 単価を、価格の相場と出店料から決める

価格の真ん中は600円で、丼ものなら900円、かき氷なら400円でした。相場から大きく外れる価格にするなら、量や素材など、理由が伝わるようにしておきます。

出店料も単価に響きます。固定の出店料なら、その額を何食で割るかを考えます。歩合なら、売上に率がかかります。出店料の相場は出店料の相場、歩合の計算は売上報告と出店料の計算にあります。

お酒は、場所と免許の両方で確かめる

お酒を載せている店は45店ありましたが、場所の側のNGはほとんどがお酒でした(26件。うち14件は大学・学校)。反対に、希望メニューの一覧にアルコールを入れている募集もあります(上の十数品の一覧を出している系列の10件)。お酒を出したいなら、応募の前にその場所で出せるかを確かめます。

酒税の免許も関わります。国税庁の酒類の販売業免許に関するQ&Aは、祭りの会場でビールをコップに注ぐなど、その場で飲んでもらう形なら販売業免許は要らない、としています。一方、未開封の缶や瓶を、その場以外で飲まれると分かっていて売るなら販売業免許が要ります。催しの期間に限った「期限付酒類小売業免許」もありますが、受けられるのは原則として、酒類の製造者か販売業者です。売り方がどちらに当たるかは、税務署に確かめてください。

出店コネクトナビにメニューを載せるとき

  • 応募するには、プロフィールにメニュー(物販の方は商品)を1件以上入れておく必要があります
  • 載せたメニューは、出店者ページに名前・価格・写真などが出るほか、施設へ出す提出資料の「販売メニュー」(メニュー名・詳細・価格)にも載ります
  • 現場によって出す品が違うときは、マイページの申込一覧にある「現場ごとの出店者情報」で、その現場のメニューと価格を入れ直せます。入れなければ、プロフィールのメニューがそのまま提出されます

価格まで入れておく理由は出店依頼をもらうにはに書きました。

よくある質問

キッチンカーで一番人気のメニューは何ですか?

売れた数で比べた順位は持っていません。出店コネクトナビでメニューを載せている669店で、載せている店が多い品目を数えると、ポテト(133店)、丼もの(94店)、かき氷(84店)、チュロス(74店)、唐揚げ(73店)の順でした(2026年10月17日時点)。多い品目は、そのぶん競合も多い品目です。

メニューは何品くらいにすればよいですか?

載せている品数は、店ごとの真ん中で4品でした。ただし品数は許可の区分にも関わります。千葉県の分類では、給水タンク40リットルの車で屋台の食品を出すなら、1品目と飲み物までです。出したい品数と調理の手順を保健所に伝えて、確かめてください。

出店場所ごとにメニューを変えてもいいですか?

許可を受けた取扱品目と調理の手順の中でなら変えられます。新しい品目を足すときは、許可を受けた保健所への届出などが要ることがあります(東京都・京都市の案内)。出店コネクトナビでは、現場ごとの出店者情報で、その現場に出すメニューと価格を入れ直せます。

お酒を出してもいいですか?

場所によります。NGメニューや販売禁止に中身のある記入があった29件のうち、26件がお酒でした。出せる場所でも、未開封の缶や瓶を持ち帰る前提で売るなら、酒類の販売業免許が要ります(国税庁のQ&A)。

まとめ

  • 載せている店が多いのは、ポテト・丼もの・かき氷・チュロス・唐揚げ。売上ではなく、載せている店の数の順位
  • ポテト・ソーダ類・フランクフルトは「もう1品」。主に売る品に添える組み立てが多い。価格は店ごとの真ん中で600円
  • 場所の側のNGはほとんどがお酒。メニューの重なりと来場の見込みは、応募の前に聞く
  • 出せる品目は営業許可で決まる。タンクの容量と車内の工程で区分が変わるので、品目を足す前に保健所に確かめる

メニューが決まったら、出したい場所の募集を見てみてください。募集がいちばん多いのは東京都の出店場所で、全国の募集は出店場所の一覧から探せます。

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